デジタルイノベーションを実現するために

身近で享受できる最新テクノロジー

今後あらゆるモノやデータがインターネットにつながって、AI(人工知能)がそれらを自動制御するようになれば、産業構造が大きく変わる可能性がある。第4次産業革命といわれるているが、それはロボット、IoT、AIの三大技術の進化によってもたらされると言われている。

今後、IoTへの取組みがさらに加速すれば、ロボットが搭載する各種センサーや各種デバイス・設備を通し、さまざまなモノの情報がインターネットを介して収集・蓄積される。収集された情報はデータベース化され、AIによってカテゴライズされ、知識化される。私たちユーザーはその中から最適な情報を選択し、再びロボットやデバイス、設備などを通じて、新たなサービスの提供を受けることになる。

第4次産業革命を担う三大技術

 

このような世界はスマートフォンの普及に伴い、急速に現実のものとなってきた。とくに情報検索サービスや金融サービスの世界では、その目覚しい進歩を身近に感じることも多いだろう。たとえば、AIスピーカーで好みの音楽を呼び出すことや、各種家電のコントロールも日常に入り込んできた。また、自動車保険では運転手の運転データによって請求された保険金額を検証し、支払いプロセスを簡便にするサービスも導入されている。

しかし残念ながら、ものづくりの世界ではAI、IoT、ロボットといった最新テクノロジーを取り入れるのは、まだまだ実証実験の段階と言わざるを得ないだろう。一部の先進的な会社では、IoTの取組みで自社製品やプロセスの付加価値を高めることに成功したが、多くの会社では、IoTで何ができるのか、IoTをどのように活用すればよいのか、いまだ自社の進むべき道筋がはっきり見えていない状況にあるだろう。

データ収集の目的を明確にする

IoT取組みのわかりやすい第一歩は、現場での推進である。まず現場を“見える化”する。IoT化・デジタル化によって、現場の姿は、リアルタイムに、より高速に、より広範囲に数値化され、データとして“見える化”できる。ツールをつかって自動化することで、今までのように収集したデータをそのつど加工し、集計しグラフを作成し、出力している状況から脱することができる。先々はAIが大量のデータから多種多様な示唆を自動的につくり出してくれるだろう。

一方、自動的に大量のデータを採っているものの、データ取得の目的があいまいなため、それらが活用されず、「ただデータが蓄積していくだけ」という事態になる可能性も大いにある。あらゆるデータを集めれば、いかようにも分析できるという考え方もあるが、実際にはデータ収集・保管のためのコストばかりが膨れ上がって、課題解決の役に立っていない場合も多く、データ活用の目的を明確にすることが重要になる。

データを活かすのは人の知恵

IoTで収集された大量のデータの分析方法や改善への活用方法に決まったやり方があるわけではない。AIを活用するにしても、適切なアルゴリズムの選択や設計、活用テーマの適切な選択、データモデルの定義等、その企業独自で検討する領域が多くあり、一般企業に普及するまでには、まだまだ時間を要するだろう。

目的や現場特性に応じて、取得したデータをどのように分析して自社なりに役立つ情報にするかは、私たち「人」が考えなければならない。人の知恵(Intelligence)が技術(Technology)をより有効なものにする。

データを活かす人の知恵

デジタルイノベーション実現の課題

これからデジタル化とオープン化が進み、先進的な情報技術やさまざまなプラットフォームが容易に獲得できる状態となる。クラウド化やSAAS化は従量制やフリー化の流れであり、今や一部のAIのアルゴリズムも公開されている状況である。つまりこれからは資金のあるなしにかかわらず、私たちが望みさえすれば最新の技術が容易に手に入る。

これからは格安な情報技術やインフラを使って、自社のものづくりのイノベーションが可能となる。また、各種データを扱うことでお客様のイノベーションにより深く貢献することもできる。その気になれば、産業の垣根を越えて、新たな世界につながることも不可能ではない。IoTの推進は“破壊的なイノベーション”を起こすと言われている。IoT化デジタルイノベーションにどう取り組むか、知恵の出しどころである。

コンサルタント紹介

松本 賢治

執行役員 デジタルイノベーション事業本部長/シニア・コンサルタント

多様化するものづくりの分野において長年数多くの企業を支援してきた。IoTイノベーションマップ/oT7つ道具などを開発し企業のデジタルイノベーションを支援している。
【主なコンサルティング領域】
 ・デジタル・イノベーション、IoT化の推進
 ・IoT/ICT/A活用したI新しいビジネスモデル開発
 ・データドリブン経営/情報システム再構築
 ・データを活用したサプライチェーン改革

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