第4次産業革命によるイノベーションとは

「あらゆるものがインターネットにつながり、今までできなかったことができるようになる」

こうした言説にもはや驚かないほど、IoT(Internet of Things)が身近になりつつある。もちろん、モノなどが直接インターネットにつながるわけではない。モノにバーコードなどの識別タグや、状況を感知するセンサー、発信機などを取り付け、インターネットを通して、モノに関するさまざまな情報を伝えるのである。すなわち、モノの状態を認識したり、対応すべき動作を遠隔操作したり、必要となる処理を自動的に行うことができるようになる。
また、モノからの情報はインターネットを通じて大量にデータベースに蓄積され、そのビッグデータをAI(人工知能)が分析することによって、今まで認識されていなかったことがわかるようになる。

あらゆるものがつながるIoT(Internet of Things)

 

第4次産業革命とは

このIoTの急速な発展にともない、世界は“第4次産業革命”という新たな局面を迎えようとしている。
第3次産業革命とは、現場の自動化をベースとした効率向上を意味し、現在ではあらゆる製造業が取組んでいる。「製造業の現場で稼動するロボット」といえばイメージがつきやすいだろう。
一方、第4次産業革命とは、産業に関わるモノ・データ・サービスに対して、ICT(Information and Communication Technology)と呼ばれる「情報通信技術」を活用し、これらをインターネットで連結し、さらに顧客と生産・サプライチェーンをつなげることによって、新たな付加価値をつけるということである。

たとえば、製造・生産プロセスのそれぞれの工程は、コンピューターによって制御され高度に自動化され、さらにそのコンピューターがネットワークを構成するようになる。これまでそれぞれ独立していたプロセスが「つながる」ことで、あたかも集中型の管理ができるようになる。その管理をAIが担うことも不可能ではない。
このように現実の工程とネットワーク上の情報の相互作用を通して、ものづくりに、これまでにない“究極の生産性”と“極限品質”をもたらすようになる。これが第4次産業革命である。

イノベーションの3つの領域とは

第4次産業革命によるイノベーションは、3つの領域に整理できる。
1つ目は、エンジニアリングプロセスやサプライチェーンおよび生産プロセスが最適化される“プロセスイノベーション”である。そしてスマートプロダクトに代表される製品やサービスのイノベーションに、新たな収益を生み出す仕組みを加えた “ビジネスモデルイノベーション”である。これら2つのイノベーションは、今後あらゆる産業の垣根を越えて広がっていくはずだ。
そして3つ目が、IoT化による“改善のイノベーション”である。人の力、現場の課題解決力が高いのが日本企業の強みである。IoT取組みによって現場力を飛躍的に向上させること、これが日本企業の競争力の源泉となるだろう。

第4次産業革命におけるイノベーション領域

 

コンサルタント紹介

松本 賢治

執行役員 デジタルイノベーション事業本部長/シニア・コンサルタント

電気通信大学大学院 電気通信学研究科経営工学修了後、1983年JMAC入社。多様化するものづくりの分野において長年数多くの企業を支援してきた。IoTイノベーションマップ/oT7つ道具などを開発し企業のデジタルイノベーションを支援している。
【主なコンサルティング領域】
 ・デジタル・イノベーション、IoT化の推進
 ・IoT/ICT/A活用したI新しいビジネスモデル開発
 ・データドリブン経営/情報システム再構築
 ・データを活用したサプライチェーン改革

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